皆さんこんにちはPartner of Medical Translatorsの津村です。

今日も、翻訳講座の受講生からの質問に関してです。

質問はこうです。まず、次の英文を読んでください。

1) In the outcomes of the study, safety profiles were compaired between placebo, low dose and hogh dose groups.

<本試験の結果において、プラセボ群と低用量群と高用量群の間の安全性プロファイルを比較した。>

質問:この文章において、比較しているのはプラセボ群と低用量群、高用量群の3群ですから、前置詞はbetweenではなくamongが正しいのでは?

と言うものでした。

たしかに、学校の英語の時間に「比べるものが2つの場合はbetweenを、3つ以上の場合はamongを使いましょう・・・」と習いましたよね。

今日はこの問題について整理してみたいと思います。

⚠ 比較の対象がちがう

まずは、次の2つの英文の違いを考えてみましょう。

2) The negotiations between US, China and Japan continued on through the night.

3) The negotiations among US, China and Japan continued on through the night.

どちらも意味は「米国と中国と日本の間の交渉が夜通し行われた」と言うことですが、この2つの文では、交渉の方法が違っているのです。

✒ betweenは2者間

ある意味、学校の英語の時間に習ったことは正しかったのです。

Betweenと言う場合、交渉の場に何カ国が参加していようとも、それぞれ2国間で交渉した・・・という場合を意味します。まさにトランプ大統領のやり方ですよね。

例文2)で言えば、交渉は夜通し続いたのですが、交渉の席についたのはあくまで2カ国で、 米国と中国、日本と米国、日本と中国 の間で行った・・・と言うことです。

✒ amongは一堂に会して

一方、amongとすると、いわゆるG7やG20のサミットの様に、参加者が全員、円卓について交渉を行った・・・と言うことになります。

例文3)で言いますと、 日本と米国と中国が 円卓を囲んで、一晩中喧々諤々と交渉しあった・・・ということです。恐らく、合意にはいたらなかったでしょうけど。

と言うことで、最初の受講生の質問に戻りますと、問題となった英文

In the outcomes of the study, safety profiles were compaired between placebo, low dose and hogh dose groups.

の状況は、安全性プロファイルを2群同士で3回比較した、つまり、プラセボ群と低用量群、低用量群と高用量群、そして、高用量群とプラセボ群 という3とおりの比較を行った・・・と言うことです。

これをamongとすると、プラセボ群と低用量群と高用量群の3群をいっぺんに比較したことになります。

こうしてみますと、学校で習った「比べるものが2つの場合はbetweenを、3つ以上の場合はamongを使いましょう・・・」ということも、比べるものが幾つあろうが、「比べるものが2つの場合はbetweenを」と言うことで正解であり、また、「3つ以上の場合はamongを」というのは、比べるものを全部いっぺんに・・・と言うことで正解なのが解ります。

ただし、英語の先生がそこまで考えて説明したかどうかは、不明ですが・・・

⚠ では、和訳文でどう表現する?

単に『 ~の間で』 や 『 ~のうちで』と訳したのでは、betweenなのかamongなのかの区別がつきません。

少しデータ解析的な表現になりますが・・・

  • Betweenの場合は、「・・・の3群を 対比較 した」というと、2群ずつ比較したことになります。
  • Amongの場合は、「・・・の3群を 一括比較 した」とすれば、全部の群全体を一度に比較したことになります。

そして、この後に具体的な比較の結果が提示されれば、より具体的になるでしょう。

デハデハ

 

広告